去年の初め、種から山桜を育てる栽培セットで種まきをしました。
「発芽したら記事にしたいと思います」と書いたのですが……、
残念なことに、1年半以上過ぎても芽が出ません。
説明書によれば、
◎山桜は発芽の難易度が高い
◎発芽までの日数は1~3ヶ月
◎しかし、時期・環境によっては発芽に1~2年かかる場合もある
とのことなので、タイムリミットが迫っています。
その時まで気長に見守っていくつもりでしたが、ふと、半分あきらめモードで続けるのも「違う」ような気がして、いろいろ働きかけたくなりました。
調べてみると、種の休眠打破・発芽促進にはいろいろな方法があることがわかりました。種に傷をつける、熱湯に浸す、ジベレリンという薬品を使うなど、かなり荒療治な感じのやり方もありますが、どれもすべて、種まき前の処理でした。
今回(といっても一昨年の秋ですが)、種まき前の下準備として山桜の種を2ヶ月ほど冷蔵庫に入れました。説明書には「冬を疑似体験させる」とありましたが、これも休眠打破の一種だったようです。
では、種まき後に、休眠打破する方法は?
種まきをした時、同様の栽培セットで山桜を種から育てた方たちのブログを探して読みました。ブックマークに登録した記事のなかで、
「種まき後、数ヶ月間室内で管理していたが、まったく芽が出なかったため、あきらめて外のベランダに放置したところ、半年以上経ってから発芽した」
という内容のものがあり、印象に残っていました。
山桜の発芽に適した温度は5~10度なのですが、断熱性が高い集合住宅の部屋では、冬に暖房を切ってもそこまで低くなりません。室外に置くというのは、理にかなっているわけです。
さっそく真似してみます。
──と、外に出したものの、これだけでは物足りず、「おまじない」的なことでいいので、何かもう少し追加したくなりました。
検索すると「スモークウォーター」というキーワードが出てきました。
オーストラリアでは、オージープランツと呼ばれるユーカリやアカシアなどの樹木の種は、山火事を経験して発芽すると言われているそうです。そのため、発芽しにくい種に煙を通した水:スモークウォーターを使い、山火事を疑似体験させて休眠から覚ますのだとか……、おもしろいですね。
種を浸すという方法のほかに、種まきした後でスモークウォーターをスプレーして水やりするという使用法もあるので、これなら今からでも可能です。
問題は、スモークウォーターが普通に販売されている商品ではないこと。ただ、製法は日本でも容易に入手できる「木酢液(もくさくえき)」と似ているそうですから、代用することにしました。
木酢液は「木炭を製造する際に発生する煙の成分を冷却して得られた燻臭のする水溶液」で、土壌改良や植物の成長促進に役立つとされています。代用どころかむしろ適切かもしれません。
さっそくネット通販で、お試し用少量パックを入手しました。蓋を開ける前でも、かなり強いスモーク香がします。
植物の芽や根の成長を促進する目的の場合、500倍から1000倍に薄めて使うそうです。
山桜の鉢に、約500倍の希釈液をたっぷりスプレーしました。
ということで、休眠打破できたら記事にしたいと思います。