約1年間のフォーカシング・オンラインクラスを受講していますが、7月下旬から「逐語検討(ちくごけんとう)」という課題に取り組み中です。
まずは、受講生同士で別々の相手とペアを組み、それぞれ2回ずつ、計4回のフォーカシング・セッション行います。リスナー(傾聴役)のほうがそれを録画または録音し、セッションのなかで検討したい部分を20分ほど選んで、音声ファイルを元に逐語記録というものを作成するのです。
逐語記録では、話された内容は一言一句、あいづちの「はい」とか「うん」や、「えーと…」という言いよどみまで書き表します。また、言葉が途切れている箇所は(沈黙〇〇秒)、目立った感情の表出や身体表現があれば、それもかっこ書きで記し、さらにリスナーが感じたことなども併記するので、なかなかボリュームのある記録になります。
私がリスナーをしたセッションはオンラインでしたから、Zoomのレコーディング機能を使って録画しました。音声のみのデータ(.m4a形式)も保存されるので、そこから文字起こしをします。
白紙にいきなり耳からの情報を書き取るのは大変そうだったので、文字起こしのソフトで既存のものはないかと探したところ、マイクロソフト社の文書作成ソフト「Word」に、その手の機能があることがわかりました。
事務職にとってはおなじみのWordですが、そんなことまでできるとは知りませんでした。クラスの課題作成用に単体ソフトを購入しており、逐語記録もWordで作るつもりだったので、ちょうど使えそうです。
音声ファイルからの文字起こしは「トランスクリプト」というらしく、Wordのホームタブ・メニューに入っていました。
マイクのアイコン➊「ディクテーション(書き取り)」→➋「トランスクリプト」と進んで行って、➌音声ファイルをアップロードするだけです。
「話者の判別」や「タイムスタンプの付与」といった機能も付いており、情報量の豊富な下書きができあがりました。
なかなかの精度です。2人で話しているのに「話者 6」まで増えてたりするのはご愛敬ということで…。
けれど一方では、
00:21:41 話者 1
喉の笑顔体が違和感とか、ぶつかって感じてない?
などと、意味不明なところも散見されます。音声を聞いてみると、私の発言でした。
え?そんなこと言った覚えないし…、首をかしげながら確認したところ、
「のどのイガイガを体が違和感とか、異物感って感じてない?」
と言っていました。
便利なトランスクリプト機能ですが、実はこれ、Microsoft 365のサブスクリプション版でしか利用できないようです。私のWordはサブスクリプション版ではなかったのですが、何かのサービス期間だったのか、たまたま使えたのでラッキーでした。
今ではもう、使えなくなっています。
けれどもうひとつの機能「ディクテーション」は、まだ利用できました。
アイコンをクリックして、PCにつないだマイクに向かって喋ると、その場で文字起こししてくれるのです。
最近読んだ、こちらの本の一節を音読してみました。
『それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム』
ジョセフ・ブルチャック〔編〕中沢 新一/石川 雄午〔訳〕めるくまーる(1998/8)
原文は、
頭のよい人ほど
神を必要とする。
自分はなんでも知っているという
思考から自分を守るためにも。
ジョージ・ウェブ(ピマ族)一九五九年
ほぼ完璧。
ウェブ→web ピマ族→ピ魔族 という固有名詞の当て字もなんとなくいい感じ。
もし、Wordで資料を作っているとき、手入力するのが追いつかないほど、言葉があふれ出てくるような機会があれば、使ってみるといいかもしれません。