かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

ふつうの風邪も大変

 

6~7年振りに、寝込むほどの風邪をひきました。

8月下旬の金曜日、気管支あたりがひりひりして一日中乾いた咳が続き、やがてのどの痛みや発熱の症状も出てきたので、翌朝、初診のWEB予約をしてから内科クリニックへ行きました。

5月に職場で向かいの席の人がコロナにかかったとき、もし自分も感染したらと心配になって、初診でも大丈夫な「発熱外来」のある近所の病院をリサーチしていたのですが、それが役に立ちました。

 

受付で名前を告げると、すぐに個室へ通されて待つことしばし。看護師さんや医師の先生が代わる代わるやって来ては、検温やパルスオキシメーターによる測定・問診・コロナ及びインフルエンザの検査をしてくれます。

15分後には両方とも陰性が判明し、再び先生とお話して、咳やのどの痛み、発熱などを抑えるお薬を出してもらうことになり、診察終了です。コロナ感染拡大状況下で、ずっと発熱外来をされていたクリニックだけに、とてもスムーズで安定した流れでした。

 

さて、週末はいつも通り、食料品の買い出しや常備菜作りなどをしながらも、それなりにおとなしく過ごしたのですが、日曜の夜に熱が上がってしんどくなり、結局月曜日からの3日間、会社を休むことになりました。猛暑で体力が落ちていたせいもありますが、やはり風邪はあなどれません。

それでも、徐々に症状もおさまってきたある日、ふと「におい」を感じないことに気づきました。今回の風邪では、咳に続いて、ものすごい鼻づまりになったので、物理的に鼻が利かない期間はあったのですが、少しずつ鼻が通ってきたのに、まったくにおいを感じません。

 

嗅覚の障害というとコロナの後遺症が思い浮かびます。しかし、風邪による炎症でも、鼻の粘膜がにおいを感じとれなくなることがあるようです。たいていは、風邪の症状が改善すると共に嗅覚も回復するらしいのですが、なかには、ウイルスによって嗅細胞や嗅神経などがダメージを受け、長期間の治療が必要となるケースもあるとか…。

もしそうなったら、生活に支障をきたす(食べる楽しみが半減・ガス漏れや腐敗臭がわからないなど)だけでなく、医療費もかさんでしまうと心配していたところ、発症から1週間くらいで嗅覚が戻ってきたのでした。

忘れもしません(笑)、会社のトイレで手を洗っていたとき、マスク越しにビオレu泡ハンドソープの香りを感知したときは、飛び跳ねるくらい嬉しかったです。

その後、日を追うごとに、だんだんと嗅覚は回復していきました。

 

そしてもうひとつ嬉しかったのは、処方されたお薬のなかに、のどの炎症を抑える漢方薬「桔梗蕩(キキョウトウ)」があったことです。

 

桔梗蕩

 

服用するのは初めてでしたが、一昨年に書いた掌編『百合根さんのお告げ』で登場させていたお薬です。

ご縁を感じながら、しみじみとありがたく飲んだためもあり、とてもよく効きました。

toikimi.hateblo.jp

 

久しぶりの風邪で、ふだんは忘れている自分の身体の生命力・治癒力を実感できました。すっかり治った今では、その記憶も薄れつつありますが、こうして書き記すことで、身体への感謝を新たにしたいと思います。