先週の日曜日の朝、目を覚ますと耳が変でした。
どちらの耳というわけではなく、ボワーンとしていて、ちょっと「つまっている」ような感じもします。
違和感を覚えながら2日間過ごし、3日目に、会社の会議室で雑談していたとき、壁に跳ね返って右耳に聞こえてくる声の響きが、明らかに異様だったため、耳鼻科を受診しなければと思いました。
ちょうど翌日の水曜日に、胃カメラ検査の予定があって休暇をとっていました。
検査はお昼過ぎに終わったので、いったん自宅に戻ってから、耳鼻科のクリニックへ行きました。
症状を説明し、ファイバースコープで、耳、鼻、のどの状態を診てもらいます。外耳から圧を加える鼓膜の動きの検査もしました。
耳がつまったように感じるのは、鼻の奥と耳をつなぐ耳管(じかん)が腫れ、空気圧の調整がうまくできない「耳管狭窄症」の症状に多いらしいのですが、特に異常なし。
続いて、聴力検査です。
防音室でヘッドホーンを両耳にあて、いろいろな種類と高さの音の聞こえを検査します。何年か前に健康診断で受けた聴力の検査より、ずっと詳しく時間もかかりました。
その結果、右耳の「突発性難聴」と診断されました。
自分ではわかりませんでしたが、低い音の聞こえが悪くなっているそうです。
以前、突発性難聴になった友人から話を聞いたことがあって、早期の治療開始が重要だと知っていたので、思わず、
「まだ間に合いますか?」
と、先生に尋ねました。
発症後2週間以内なら治療効果が見込める、とのことでした。
※2週間までなら大丈夫ということではありません。耳の聞こえが悪くなっていたら、1日でも早く受診したほうがいいです。
ステロイドの内服治療です。合わせて、胃潰瘍予防の胃薬と、耳の血流を良くする薬も処方されます。
突発性難聴は、突然耳の聞こえが悪くなる原因不明の疾患ですが、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などがあると起こりやすいそうで、
「何かストレスがありましたか?」と聞かれました。
「そういえば、今日、胃カメラの検査だったので、先週から気になっていました」
と答えたところ、先生は苦笑まじりに、
「それは、かなしすぎる!」
(この先生、おもしろい)と思いました。
確かに、聴力を失いかねない病気の原因が、胃カメラの心配によるストレスだったとしたら、それはずいぶん「かなしい」話に違いありません。
突発性難聴は症状の程度にもよりますが、3分の1が完治、3分の1が回復しても難聴が残り、3分の1は治らずに終わると言われているそうです。発症して約1ヶ月で聴力が固定してしまうため、早期発見、早期治療がとても重要なのです。
内服治療の期間は10日間と決まっていて、徐々にステロイドの量を減らしながら飲み続けるので、治療説明書にはスケジュール表も載っていました。
薬の性質上、途中で内服を中断することはできず、効果がなくても治療は1回で終了とのこと。
うっかり飲み忘れたりしたら大変です。
これもかなりのストレス…(苦笑)