かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

音楽隊の音楽会

 

私が読者登録をさせていただいている「かぴたん」さん は、海上自衛隊東京音楽隊の歌姫、三宅由佳莉さんの大ファンです。

私は、かぴたんさんのブログで、初めて三宅さんのことを知ったのですが、記事を読み、紹介された動画を観るうちに、ぜひライブに行きたいと思うようになりました。

東京音楽隊定期演奏会があると知り、応募したところ、かなり倍率は高いらしいのですが、運よく当選してチケットを手にすることができました。

 

2月18日(日)東京オペラシティコンサートホールにて、第57回定期演奏会は開催されました。

 

開場時刻に中へ入ると、ホワイエで三宅さんの大きなパネルを発見!

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座席は指定席で、ステージから向かって右側、3階席いちばん後ろの端っこの方です。左斜め後ろから見下ろす位置ですが、角度があり、指揮台から手前のスペースは、身を乗りだしても見えるか見えないか、というところでした。

ただし、指揮者や見える範囲の演奏者の動きと表情はよくわかり、臨場感を感じることができる座席です。

 

さて、入り口でいただいたプログラムを開き、

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事前に発表されていて、予習してきた3曲以外の楽曲名を、どきどきしながらチェックしました。

 

開演時刻となり、俳優の村上新悟さんが司会者として登場します。

起立して国歌斉唱。

三宅さんの力強く透明な歌声に合わせて『君が代』を歌いました。

 

演奏会は、フランスの作曲家、デュカスの「舞踏詩『ラ・ペリ』のファンファーレ」で、華やかに始まりました。

続いて、同じくフランスの作曲家、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲

牧神パンの葦笛のイメージで奏でられるフルートの音色が美しく、幻想的な曲でした。

 

ハープ奏者で司会進行もこなす荒木美佳さんが、村上新悟さんに招かれて舞台中央へ。

軽妙なトークが始まり、「村上さんと指揮者の樋口隊長は、行きつけのお店が一緒で知り合った」ことなどが明かされ、観客席から笑い声があがります。

さらに、NHK大河ドラマ真田丸」で直江兼続を演じた村上さんが、その場で兼続役の演技を披露し、次の曲「真田丸」のメインテーマ(服部隆之)を紹介しました。

勇壮でドラマチックな演奏のあと、いよいよ、三宅さんが登場です。

 

  かなしくなったときは
  海を見にゆく

で始まる「悲しくなったときは」(中田喜直 詩:寺山修司)は、東日本大震災の復興支援で歌われることも多いという歌です。海への無量の思いがこめられた歌詞を、聴いている人たちの胸へまっすぐ届ける、ひたむきな歌声でした。

私の席からは、すらりとした後ろ姿しか見ることができませんでしたが、三宅さんは、その背中でも歌っている、と感じました。

 

前半のフィナーレを飾る「海峡の護り~吹奏楽のために」(片岡寛晶)は、海上自衛隊横須賀音楽隊の委嘱で作曲されたということで、まさに海、そして船のイメージが湧いてくる雄大な曲です。

 打楽器奏者の方たちは、一人で数種類の楽器を演奏されます。流れるような自然な動きで位置を変え、楽器と楽器のあいだを移動する姿は、見ごたえがありました。

 

15分間の休憩をはさんで始まった第2部は、

「トリビュート・トゥ・バーンスタイン!」ということで、バーンスタイン祭りです。

 

「キャンディード」序曲、そして「スリー・ダンス・エピソード」(ミュージカル「オン・ザ・タウン」より)

演奏者の皆さんのパフォーマンスはもちろん、樋口隊長の指揮には、洗練された魅力があふれていて、観て楽しく聴いて楽しいプログラム構成でした。

圧巻は「シンフォニック・ダンス」(ミュージカル「ウエスト・サイド物語」より)です。

私は演奏会に先立ち、Huluで『ウエスト・サイド物語』を 久しぶりに見直したのですが、目前の迫力ある演奏と、映画のダンスシーンがオーバーラップして、豪華なエンターテインメントを堪能しました。

 

盛大な拍手は鳴り止まず、アンコール。

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ミュージカル「ウエスト・サイド物語」より、マリアとトニーのデュエット曲「トゥナイト」です。

 ボーカル 藤沼 直樹 3等海曹
      三宅由佳莉 3等海曹
 ピアノ  太田紗和子 2等海曹

よろこびに満ちた恋の歌を、三宅さんがのびやかに歌います。トランペット奏者の藤沼さんは、ヴォーカリストとしても秀でているんですね。

そして、デュエット曲なので、お二人が向かい合って歌う場面が何度かあり、ついに、三宅さんの輝く笑顔を正面から見ることができました!

 

アンコールのラスト、行進曲「軍艦」が始めると、観客席では自然発生的に手拍子が起こりました。

 

演奏会が終了しコンサートホールを出たあとも、撮影対象を求めて、しばしホワイエを歩きまわります。

司会をされた村上さんが現れ、ファンに取り囲まれていました。

ふと見ると、2メートルほどの近距離に樋口隊長の姿が――。

「すばらしい演奏会でした。感動しました」

と伝えたかったのですが、お知り合いらしい紳士と挨拶を交わされています。離れて待っているあいだに、まわりに人が押し寄せてしまいました。残念…。

 

仕方なく、人垣のすきまから失礼して、パチリ(撮影) 

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素敵な笑顔を撮ることができて満足です。

指揮棒を持っていらっしゃるんですよ♡

 

音楽隊の音楽会を満喫した、日曜日の午後でした。