今週のお題「休日の過ごし方」
職場のランチはお弁当派です。メインのおかずは前日の夕食の残りもの、というか、先にお弁当の分を取り分けておくので、どちらが残りなのかは微妙なところですが。
副菜2品、金時豆のサラダと、割り干し大根の漬物を休日に作っておきます。
金時豆は3倍弱の水でもどし、弱火で煮てやわらかくなったら煮汁をきり、オリーブオイルと米酢であえるだけ。割り干し大根もぬるま湯でもどしたあと、醤油と酢にひと晩漬けるだけ。とてもシンプルな常備菜です。そして、飽きが来ません。
土日が休みなのですが、両日とも予定が入ったりすると、まず「豆煮る時間」をどこに組み込んでいこうかと考えます。
水に浸した豆は、はじめ堅そうなしわがよって、それがだんだんとふっくらしてきます。煮るときは、とろ火より小さな蛍火で、吹きこぼれないようにふたをずらして、気がついたらアクをすくい、ときどき鍋底にくっつかないようにかきまぜる。
付きっきりというほどでもなく、本を読んだり、ブログを見たり書いたりしながら、合間にようすを見に行くのが、いかにも休日にOFFしてるという感じで好きなのです。
豆を煮ると鍋底にアクのあとが白っぽく残りますが、酢やレモン汁、クエン酸など酸性のもので落ちるようです。私はクエン酸水を入れ重曹を振りかけてペースト状にしたあと、サランラップなどの食品用ラップフィルムの丸めたものを、タワシ代わりにしてこすり落としています。ピカピカになりますよ。
元々のレシピは「丸元淑生のシステム料理学」に載っているもので、最初に読んだのが多分20年ほど前、1982年出版の文春文庫版のほうでした。
今、私が作っているのは自己流アレンジの簡略化バージョンですが、ちゃんとしたレシピでは、豆のサラダにはきざんだ玉ねぎとパセリをあえます。おいしいのはもちろん、料理としての完成度が違います。
丸元淑生さんは作家なので、料理の本というより、個性的なジャンルの文学作品を読んでいるようです。真剣で人間味にあふれた格闘の物語という感じ。
なんといっても、第1章のタイトルが、「丸腰で立ち向かうな」なのです。
毎日の献立をゼロからスタートするような「無装備の者は破れる」といって、まず整えなくてはならない装備としてあげているのが、「ちりめんじゃこ」と「たらこ」でした。
「ちりめんじゃこを主食なみに」とか、
「根・茎・葉・実をすべて食べる」など、
いくつかのフレーズが、まるで肉声で聞いたように記憶に残っています。
私の場合は、豆と大根の他に、葉物野菜を食べやすく切り、塩麹であえて食品用のポリ袋に密閉し冷蔵しておけば、装えは充分という気持ちになります。
平日の私が丸腰で立ち向かわなくてもいいように、休日には常備菜を作ります。