9月に奥歯を抜きました。
たしか20~30年前に歯根治療をして、数年前には歯根のうち1本が折れている「歯根破折(しこんはせつ)」の状態になり、歯科医師から「今度、痛くなったり腫れたりしたら抜くしかない」と言われながらも、だましだまし凌いできた歯です。
引っ越しを機に探した近所の歯科クリニックで、初診となる定期検診のとき、先生から放置せずに抜いたほうがいい理由をこんこんと説かれました。ひと月ほど悩んだすえ、少しぐらついてきていることもあり潮時かな…と、抜歯を決意した次第です。
大人になってから歯を抜くのはたぶん初めてなので、事前にいろいろ調べました。
インターネット上には歯科医の先生が書いた、抜歯後の経過や注意点などの記事がいくつも公開されています。毎々思うことではありますが、便利な時代になったものです。
それらのWeb記事を読んでいて特に気になったのが、「血餅(けっぺい)」でした。
血餅は、歯を抜いた後の穴にたまった血液がゼリー状に固まったもので、傷口を保護するかさぶたのような役割を果たします。
もし、この血餅が剥がれ落ちてしまうと、骨が露出して強い痛みが続く「ドライソケット」という状態になるそうです。細菌に感染するリスクも高く、大幅に治癒が遅れてしまうドライソケット(ネーミングも怖い)、なんとしても避けたいと思いました。
大切な血餅を守るためには、
- 強いうがいをしない
- 舌や手で患部に触れない
- 歯ブラシを使うときは慎重に
- 熱い飲食物を避ける
- 喫煙・飲酒を控える
- 激しい運動や長時間の入浴を避ける
などの注意点が挙げられています。
血餅は1週間くらいで、より安定した肉芽組織に変化するらしく、それまでの間できるだけ患部に刺激を与えないためには、柔らかい食べ物がいいのではないかと考え、レトルトのおかゆや雑炊を準備しました。
いよいよ抜歯当日、極度の緊張状態で診療台にあがったのですが、麻酔もよく効き、万事順調に進みました。奥歯を抜くのは切ったり割ったりで大変だと経験者から聞いていましたが、私の場合すでにぐらついていた歯だったので、すんなりと抜いてもらえました。
先生が患部を確かめるなり「鉗子のみで」と指示を出したのが印象的でした。
翌日は消毒と状態確認、そのあと3ヶ月後の定期診断まで診療はありません。
ありがたいことに経過は良好で、ドライソケットも無事回避できました。けれど次に気になってきたのは、抜歯窩(ばっしか・歯を抜いた後の穴)がなかなか埋まらないことでした。
これには個人差があるようで、Web記事でも1ヶ月くらいで埋まると書いてあるところもあれば、3ヶ月から半年以上というところもあります。
早く埋まってほしい一心で、1ヶ月過ぎたころから「まだか、まだか…」とチェックしていましたが、上の奥歯なので見えにくく、あまり回復している実感は得られませんでした。ずっと埋まらなかったらどうしよう…などと心配しているうちに3ヶ月が経ち、定期検診の時期になりました。
検診の最初にスタッフの方から「なにか気になることはありませんか?」と定例の質問を受け、抜歯窩がなかなか埋まらないようで心配だ伝えると、すぐに確認してくれました。
すると、
「ちゃんと埋まっていますよ。まだ少しへこみはありますが、回復は早いほうだと思います」とのことで、一気に心が晴れる思いでした。
頼もしい専門家の承認のおかげで、心平らかに年越しができそうです。

皆さまもどうぞよいお年をお迎えください。
今年一年ありがとうございました。