かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

タンネのクリスマスシュトレン

 

「シュトレン」はドイツの伝統的なパン菓子で、クリスマスシュトレンが有名です。

日本橋浜町にタンネというドイツパンのお店があり、いつもにぎわっている素敵なパン屋さんなので、ぜひこちらのクリスマスシュトレンを味わいたいと思っていました。

 

TANNE

 

去年、買いに行ったのですが、コロナで営業時間の短縮などがあったため、残念ながらゲットできませんでした。再挑戦の今年は、ホームページを確認して早めに行動し、念願のシュトレンを購入することができました。

店頭に並んでいたのは、2種類のクリスマスシュトレン

  • タンネ定番(25㎝×12㎝×8㎝、約600g)3,200円
  • シュトレン・デア・モデルネ(25㎝×6㎝×7.5㎝、約350g)2,700円

定番のクリスマスシュトレンにも心が引かれましたが、ひとりでちびちび食べる予定だったので、今回はスリムなシュトレン・デア・モデルネの方を選びました。

 

シュトレン・デア・モデルネ

 

後で知ったのですが、私が行った11/19(土)がちょうど、シュトレン・デア・モデルネの店頭販売開始日だったようです。数量限定品なので、とてもラッキーなタイミングでした。

デア・モデルネ(DER MODERNE)とは、ドイツ語で「現代の・モダン・近代的な」という意味。“通常のクリスマスシュトレンとの違いは、ドレスデナーシュトレンというドイツで最高級シュトレンのレシピを用い、タンネの職人技と厳選素材で現代風にアレンジした点”とのことです。

 

シュトレンはクリスマスの約4週間前から毎日少しずつスライスして味わう、というのが伝統的な食べ方です。そのため、バターたっぷり水分少なめの生地に、ラム酒で漬け込んだドライフルーツやナッツなどを練り込み、表面を粉砂糖で覆うなど、日持ちする工夫が凝らされています。

焼きたてのふっくら感、日が経つにつれ変化していく独特の風合いなど、長く楽しむことができるのも魅力のひとつです。

細長い形のシュトレンですが、端からではなく真ん中でカットして、食べる分だけスライスした後、ふたつの断面を合わせ、しっかりと包み直して保存するといいそうです。

 

シュトレン・デア・モデルネ

 

さっそくいただきました。

深い味わいと香りの余韻があり、2切れでも十分に満たされる美味しさですが、厳重に包み直していなければ、あるいは、カロリーのことを度外視できれば、何枚でも食べたくなってしまう美味しさでもあります。コーヒーはもちろん、ワインにも合いそう。

 

 

クリスマスまでの期間をアドベント待降節)といいますが、私は去年初めて、アドベントカレンダーというものを知りました。

店頭で見かけたのですが、三角屋根のお家型をしたカウントダウンスタイルのカレンダーで、クリスマスまでの1日1日に小さな引き出しがついており、中にお菓子が入っているタイプでした。お菓子の他にも、コスメや紅茶、おもちゃにビールまで、さまざまなアイデアの商品が売り出されているようです。

もともとは、19世紀の初めにドイツのルーテル教会ルター派)から始まったといわれていて、フィンランドスウェーデンなどルター派の強い北欧やドイツ語圏の国々へと広がりました。1902~03年に宗教画を印刷したアドベントカレンダーが発売され、窓付きのカレンダーが登場したのは1920年頃、チョコレートなどのお菓子が入るようになったのは1950年頃です。

 

アドベントカレンダー



クリスマスシュトレンもそうですが、せっかちな現代人に、指折り数えて待つ楽しさを教えてくれる、昔の人の知恵を感じました。