かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

講演会記念ノート

 

「カズ姐さん」こと、心理セラピスト大鶴和江さんの、新刊発売記念講演会に行ってきました。

こういう講演会に参加するの初めてで、やや緊張しながら向かったのですが、感染対策のため人数を制限した会場は、ゆったりと和やかな雰囲気でリラックスできました。

 

カズ姐さんは、ブログやYouTube動画のイメージ通り、親しみやすく素敵な女性でした。リアル・マシンガントークはおもしろいだけでなく、深い内容に引き込まれ、あっという間に約2時間が過ぎました。

 

『自分を縛る“禁止令”を解く方法』大鶴和江 著 大和出版 2021/10

 

この本の元になっているのは、カズ姐さんが過去に失敗してきた数々のセッションだといいます。失敗体験から学び、探求と研究を続けてきた成果が詰まった1冊なのです。

タイトルにある「禁止令」については、本の最初に例を挙げて、わかりやすく説明されています。

 

「禁止令」とは、幼少期に親との関わりから学んで身につけた、生き方に関わる「禁止のルール」で、問題の元といえます。

 たとえば、母親に甘えようとした女の子が、「お姉ちゃんだから我慢して」といわれ続けます。こうして大人になると、拒否されることを恐れ、誰かに頼ったり、甘えたりすることができず、「人に頼ったり甘えたりしてはいけない」という思い込みを身につけます。これが禁止令です。

「利得」は、「問題を抱え続けることのメリット」を指します。

 先ほどの女性の場合、利得は、誰かに頼ったり、甘えたりしないことで、「拒絶されず傷つかない」し、「頑張るから評価される」ということになります。

 禁止令と利得を持ったこの女性は、「本当は甘えたり、頼ったりしたいけれど、甘えてはいけない(禁止令)」という気持ちと、「誰かに甘えたり、頼ったりしなければ、傷つかず、周囲から評価される(利得)」という2つの気持ちに縛られています。この矛盾した2つのメッセージに縛られた状態を「ダブルバインド(二重拘束)」といい、問題解決をさらに複雑にしているのです。

 

   ~はじめに(「利得」に気づくと人生のジレンマから抜け出せる)~

 

このような「幼少期から身につけてしまった自動プログラム」は、誰でも多かれ少なかれ持っていそうです。

私にも「人前で泣いてはいけない」という禁止令があったと思いますが、大人になってから少しずつ解除されました。涙を見せても、怒られたりさげすまれたりすることはなく、むしろあたたかい共感を得られる、という体験を積んだからです。

 

しかし、人生が前に進まなくなるような強い「禁止令」は、「利得」や「ダブルバインド」などが絡み合い、解決が難しいといいます。

深刻な悩みを抱える人は、自分のなかにある真の問題になかなか気づくことができず、「自分の気持ちをまったく言語化できない」というケースも非常に多いそうです。

そこで、まず「自分の感覚や感情を知る」「本当の自分に気づく」ということが重要になってきます。

“問題解決の順番は、まずは丁寧に自分の心を見つめていくこと” が大切なのです。

 

そのためのセルフワークとして、カズ姐さんが推奨しているのは、怒りや悲しみ、うらみ、無価値感、無力感など、自分のなかにあるけれども認めたくない嫌な感情や感覚を、ノートに書きなぐるという方法です。

本音を書いて言語化することで、抑圧していた感情の解放が起こるといいます。

講演会でも「ぜひ帰りがけにノートを買って、始めてみてください」と力強く勧められ、さっそくノートを購入しました。

 

この方法は、YouTubeでも何度か「おすすめです」と紹介されているので、実は過去にやってみたことがあるのですが、残念ながら挫折しました。

今回は、せっかく講演会記念として買ったノートだし、たとえ半年~1年かかっても、使いきるまで続けたいと思います。

 

さて、お話が終わった後は、本のサイン会になりました。

 

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ご挨拶して、「カズ姐さんのインナーチャイルドCDで、2~3ヶ月がっつりワークしました」とアピールしたら、

「よくがんばられましたね!」

と、笑顔でほめてもらえました(^^)。

 

toikimi.hateblo.jp

 

がんばった甲斐あって、今では特別なワークをしなくても、インナーチャイルドの存在を、自分のなかに感じられるようになりました。

どうということのない出来事なのに感情的な過剰反応が起こる場合は、たいていインナーチャイルドが関わっていることが多く、そのたびに「ほんとうは悲しかったんだよね」「もう、がまんしなくていいよ」「怒ってもいいんだよ」などと、心のなかで話しかけています。

すると、あるとき突然、私のインナーチャイルドが、

「おかあさん、どうしてわかってくれないの!」

と、何だか悲痛な感じの『声』で言ったのです。

私は子供のころ、イマジナリーフレンド(空想のなかだけに存在する友だち)がいたので、想像上の相手がしゃべること自体は平気なのですが、それでも少し驚きました。

そして、妙に納得しました。

(そうかそうか……、本当はわかってもらいたかったんだね)

 

今のところ、インナーチャイルドがしゃべったのは、この1回だけです。