かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

サイレン

 

職場も住んでいる所も交通量の多い町中にあるので、緊急車両のサイレンの音を聞かない日はありません。

「ピーポーピーポー(時々、ウーー!)」だったら救急車だし、

「ウー!ウー!ウー!(帰りは、カン、カン、カン)」は消防車、

「ウーー!」の繰り返しならパトカーと、自動的に聞き分けています。

その上で、サイレンが近くで止まるとか、あるいは、たくさんの緊急車両が集まってくるようであれば、耳をそばだて、窓から外の様子を見に行ったりするわけです。

 

最近、聞き慣れないサイレンの音を耳にしました。

夜の9時くらいです。

走り抜けるのではなく、どこか近くまで来て留まり、鳴り続けています。

そういえば2、3ヶ月前にも、同じようなサイレンを聞きました。

「なんだろう、新種の緊急車両かな?」

と、首をかしげたことを覚えています。

変動する世の中、知らないうちに新しい緊急車両の種類が増えていたとしても、不思議ではありません。

 

窓から通りをのぞくと、車両自体は建物の影になって見えませんでしたが、回転している赤色灯の明かりが壁に映っていました。

外に出て確かめてみたかったけれど、これほどサイレンを鳴らしているからには、あまり安全な状況ではないかもしれないと、思いとどまりました。

 

その代わりパソコンに向かい、新種の緊急車両の有無を調べました。

特に種類は増えておらず、ただ、パトカーのサイレンには、

 4秒周期
 8秒周期
 手動

の3種類があることがわかりました。

最も緊急性を要している時は4秒周期、事件は起きているけれど緊急性がそこまで高くない場合には8秒周期のサイレンが使用されるようです。

 

サイレンアンプ動画というものがあり、音を聞くこともできました。

すると、私が馴染みのないサイレンだと思ったのは、8秒周期の音だったことがわかりました。

なるほど、町中で耳にしていたパトカーのサイレンは、走行中に交通違反を見つけて鳴らし始めた瞬間など、短期決戦的な場合がほとんどだったように思います。

4秒周期、あるいは手動のサイレンしか、記憶に残っていなかったのですね。

 

 インターネットは、すごい。

かなり前のことになりますが、同年配の2人が話しているのをそばで聞いていました。

ひとりはインターネット初級者で、もうひとりはまださっぱりわからない人。

「そもそもインターネットって、どこにつながっているの?」

パソコンの画面を見ながら聞いたのは、わからない方の人。

おそらく、電話とかテレビとかのイメージだったのでしょう。どこかにつながって、音が聞こえたり、画像が見えたりする。

初級者はちょっと口ごもって、両手を大きく広げながら、

「世界に!」

と答えたのです。