かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

4周年

 

先日、お知らせメールを受け取りました。

 

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毎年いただく嬉しいメッセージですが、今回はひとしお身に沁みました。

良くも悪くも、濃い4年間だったと思います。それは、はてなブログを始めたことと無関係ではなくて、ちょっとした出来事でも、書き残すと印象深くなるからです。

 

また、最近では、ヨーグルトメーカーの購入や座禅会の参加など、どうしようか迷ったとき、「ブログの記事を書ける」のが決め手だったりしています。

昔は、石橋を叩いて渡るどころか、叩いているうちにめんどくさくなり、やめてしまうことも多かったのですが、その傾向がやわらいできました。叩いたからには、渡ってみよう(でも、叩くことは叩く)という感じです(笑)。4年前とはずいぶん変わりました。

確かに、やってみたら痛い結果になって後悔することもありますが、だんだん、失敗を許容できるようになってきたみたいです。

 

現在の延長線上に未来を思い描くと、何となく先細り感があってつまらないのですが、4年前に今の自分を想像できなかったように、4年後もまったく予想外の自分になっているかも、と考えると面白いです。

とりあえず、したいことはしてみようかな、と思っています。

 

『してしまったことを悔やむより、したかったのにしなかったこと、のほうが悔やみが大きい』 (ユダヤの格言)

 

これですね☆゜

 

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この写真を撮ってからというもの、きれいな紫陽花を見かける頻度が増えました。

「頻度錯誤(特定のことを気にし始めると、急にそれをひんぱんに目にするようになる錯覚)」というらしいですが、こういう錯覚なら大歓迎です。

 

 

座禅会で“反応しない練習”

 

『反応しない練習』(KADOKAWA 2015/7)の著者、草薙龍瞬(くさなぎりゅうしゅん)さんは、宗派・伝統に属さない“独立派”の出家僧で、仏教を宗教としてではなく、
ブッダが説いた「現実の問題解決に役立つ合理的な方法」として紹介されている方です。

 

悩みを作り出すのは、心の反応。ムダな反応を増やさないための「練習」としては、

①心の状態、体の動作を、客観的に言葉で確かめる習慣を身につける。

②呼吸をしているときの鼻先やお腹の感覚、歩いているときの足の裏の感覚など、体の感覚に意識を向けて感じ取るようにする。

などがあります。

 

 これらの二つの方法──①言葉で確認する、②感覚を意識する──は、ブッダが生きていた時代には「サティ」(sati)と呼ばれていました。禅の世界では「念じる」、瞑想の世界では「マインドフルネス」と呼ばれています。

 心の状態をよく見ること、意識すること。そのことで、ムダな反応は止まり、心は静まり、深い落ち着きと集中が可能になります。

   ~第1章 反応する前に「まず、理解する」~

 

本を読んだのは4~5年前ですが、当時は瞑想的なことに苦手意識があって、実践まで至りませんでした。

けれど、このごろは瞑想にも少しずつ馴染んできたので、ぜひ再読しようと思っていたところ、著者ご本人の朗読によるオーディオブック版があることを知りました。

 

 

初めてのオーディオブックでしたが、本を耳で聴くというスタイルは、今の自分に合っているようで、しばらくのあいだ繰り返し聴いていました。

語りかけの力は大きいです。文字を読むのとは別の楽しさ、温かみがあります。

 

 

草薙龍瞬さんは「座禅エクササイズ」という座禅会を定期的に開いています。

先日、午後6時から9時までの「夜の座禅会」に参加してみました。

会場は公立の生涯学習館の和室です。座布団と椅子、どちらでも選べたので、椅子にさせてもらいました。参加者は十数人、オープンな雰囲気で、草薙さんの口調も表情も明るく穏やかですが、場の空気は引き締まっています。主催者の本気さが、ひしひしと伝わってくる感じでした。

 

ホワイトボードを使ったレクチャーの後、実践に入ります。

座り方や作法などの「形」ではなく、こころの働かせ方を学ぶことをメインにした、立つ・歩く・座るという禅の体験です。

歩く禅では、足の裏の感覚に意識を向け、「上げている」「運んでいる」「下げている(踏んでいる)」と、言葉で確認しながら一歩一歩進みます。参加者がそれぞれたたみ一畳のスペースを、行ったり来たりして歩きました。

照明の消された部屋で、窓からの薄明かりを頼りに人影がゆっくりと歩きまわり、たたみを踏む音が静かに聞こえてくる──、非日常的な時間でした。

 

それにしても、自分でもどうかと思うくらい、よろよろ歩きだったです。

体の動きがゆっくりなのに、気持ちだけ先へ先へと急いでしまう。うまく歩こうとして力が入り、かえってふらつく。そんなこんなで、バランスが崩れているのを感じました。

歩く禅と坐る禅、どちらも20分くらいで、2回ずつ計4回、体験学習することができました。その他に、質疑応答や座談の時間もあり、とても充実した内容でした。

 

質問コーナーで、

「静坐瞑想をしていると、異常なくらい眠くなるので、ヨーガ瞑想に変えたのですが、あくまで眠気と闘ったほうがいいでしょうか?」

と尋ねたところ、

「闘っても、眠気には勝てません」と、即答いただきました(笑)。

本格的に修行している人でも、眠気に襲われることは珍しくないそうです。

初心者で眠気が強い場合は、眠くなりにくい、動きのある禅を練習して、気づきの力をつけていくのがよい、と教わりました。たとえば──、

「歩く禅を1時間、2時間」

 ・
 ・
 ・

「20分じゃダメですか?」

とは、聞けませんでした。

 

一人でやっていると、「これでいいのかな?」と心配になったり、「まぁ、いいか」と適当に流してしまったりが多いので、時にはこういう場に足を運び、気持ちを新たにすることも必要だと思いました。

 

 

ヨーグルトメーカー活用メモ

 

 ヨーグルトメーカーを購入して約6週間。思いつきで買ったわりには(からこそ、なのかもしれませんが)、がんばって活用しています。

 

職場で週に2~3度、個食・黙食ランチ後の雑談デザートタイムがあります。そのときに「強さひきだす乳酸菌」のヨーグルトを選ぶことが多く、何となく体にいい感じがしたので、毎日食べてみようかなと思ったのが、きっかけでした。

 

自家製プレーンヨーグルトの材料は2つだけ、牛乳と種菌(スターター)になる市販のヨーグルトです。

使用する容器や器具は、雑菌の繁殖を防ぐため、熱湯消毒することが必須ですが、ヨーグルトメーカーの種類によっては牛乳パックのまま作れるので省略できます。

 

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①500mlの牛乳を100mlほど減らし、

②スターターのヨーグルト(ドリンクタイプ)を半量(50ml~60ml)入れる。

③牛乳パックの口を閉じて、中身が飛び出さないよう押さえながら、シェイクして混ぜ合わせ、

④ヨーグルトメーカーにセットして、自動メニューで「プレーンヨーグルト」を選択。
(温度42℃/タイマー9時間)

 

私は牛乳を多めに減らしています。その方が混ぜやすいからですが、理由はもうひとつ、取り出した分の牛乳を残ったヨーグルトと合わせて、インド料理の定番ドリンク、ラッシー風にして飲むのが好きだからです。

ちなみに、メーカーのレシピでは、牛乳450ml+ヨーグルト50g、牛乳900ml+ヨーグルト100gです。もちろん、固形タイプのヨーグルトでもOKで、熱湯消毒したスプーンを使って入れ混ぜます。

 

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自動メニュー付きの機種なので、温度や時間を設定する必要がなく簡単です。

 

タイマーが切れたら、ほんのりあたたかい牛乳パックを冷蔵庫へ移します。

メーカーのQ&Aによれば、保存の目安は冷蔵庫で1週間程度。2~3日くらいで食べきるのがベストで、約5日保存すると味が落ちてくるそうです。

 

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牛乳パックの口を全開にして中を確認し、

「ヨーグルトになってる!」と、毎回感動しています。

 

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バナナヨーグルトにしました。

 

 

甘酒も作っています。

レシピに載っていた分量で「簡単甘酒」(乾燥米麹200g、ご飯300g、お湯250ml、水150ml)を作りましたが、ネットで調べて、もう少しライトな感じの甘酒にしてみました。

分量も1(乾燥米麹):2(ご飯):3(お湯) なので覚えやすいです。

 

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ヨーグルトメーカー付属品の専用容器とかき混ぜ棒は、熱湯消毒しておきます。

 

①ご飯200gとお湯300mlを専用容器に入れて、全体に粘りが出てなじむまで、しっかりかき混ぜる。

②60℃くらいまで温度が下がったら、乾燥米麹100gを加えて、さらに混ぜ合わせる。

③ヨーグルトメーカーにセットして、自動メニューで「甘酒」を選択。
(温度60℃/タイマー9時間)タイマーが切れたら、かき混ぜて冷蔵庫へ移す。

 

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わが家は麦ごはんなので、押し麦入り甘酒です。

 

飲むときはお湯で割ります。

米麹甘酒はノンアルコールですが、「酒」という語が入っているため、何となく晩酌気分になれるのが嬉しい♡

 

手作り甘酒の消費目安は、冷蔵庫保存で約1週間。

冷凍保存ならもっと日持ちします。その場合、ジッパー付きのフリーザーバッグなどで、平たく板状にして冷凍すると、必要な分だけ手で割って使えるので便利です。

 

原液は、甘味料としても使えます。ヨーグルトに入れたり、炊飯器とホットケーキミックスで作るケーキに加えたりしています。

 

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左側は甘酒・バナナのケーキ、右側は甘酒・ヨーグルト・ココアのケーキです。

両方とも、近年話題の「スーパーフード」くるみを入れました。多めに入っているのですが、撮影用にカットしたところには、1つだけしか見えず残念でした。

 

ヨーグルトはもちろん健康食品ですし、甘酒も必須アミノ酸やビタミンB群などを豊富に含んでおり「飲む点滴」と言われています。

しかし、

栄養価と共にカロリーも高めなので、体重が増加しているらしく、服のウエスト部分がちょっときつくなってきました。節制しないと……。

 

 

蓮の音(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-14~

 

「蓮の花は音をたてて開くというけど、ほんとだと思う?」

 私が尋ねると、ハヤさんは驚いたように目を見開いた。

 

「そのように言われてますよね。けれど確か、あれは迷信だという話も、聞いたことがあります」

「私は何となく、ありそうなことだと思っていたの。でもね──」

 といって、本日仕入れたばかりの雑学話を披露する。

 ある蓮池で80年以上続いている、観蓮会(かんれんえ)という蓮花の観賞会、その発端が蓮の開花音論争だった、という話だ。

「蓮の開花は無音である」

 そう主張した植物学者の一派と、それに反駁する人たちが、蓮池近くの旅館に泊まり込んで研究発表や議論を行い、一夜明けた早朝には池の周りに佇み、全員無言のまま耳を澄ませたという。

 

「結局、花が開く音は聞こえず、蓮の無音開花が発表されたけれど、納得できない人も多かったみたい。翌年、再検証のための会合が行われ、その翌年もまた……、だんだんと趣旨は変わりながら続いて、現在に至るというわけ」

「なんだかんだ言っても、楽しかったということでしょうか」

 ハヤさんが面白そうに聞いてくれたので、私は満足した。

「そういえば、さっき質問したとき、ずいぶんびっくりしていたけど、どうして?」

「え? ああ、そうでした。以前、ちょうど同じような質問をされたことがあったので──、以前といっても、僕が寸一だったときの話ですが」

 

 ハヤさんの頭のなかには、江戸から明治にかけて「寸一」という名の行者だった前世の記憶が眠っていて、ふとしたはずみで再生する。私はこれまでいくつも、ハヤさんの昔語りを聞いてきた。だから、そこに登場する人たちを、まるでご先祖様のことのように親しく感じるのだった。

「ひょっとして質問したのは、お千代様?」

「いえいえ、旅の途中で一夜の宿を借りた寺の小僧さんです。突然、宿坊へやってきて、真剣な顔で聞いてきました。確か、恵念さんという名前だったかな……」

 

 そういって、ハヤさんは昔語りを始めた。

 

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   △ ▲ △ ▲ △

 

「蓮の花は音をたてて開くと言いますが、まことでしょうか?」

 寸一に向かい、恵念は真顔で問いかけた。

 聞けば、寺に入ってまだひと月あまり。初めて見た蓮花の美しさに、強く心を引かれたという。

 さらに、花が咲く時の音には悟りを開く力がある、と聞き知ってからは、明け方ひそかに蓮池のほとりへ通い、耳をそばだてていたそうだ。

 

「さて、私は耳にしたことはないので、何とも言えぬな。恵念さんこそ、それらしき音を聞かなかったのかい?」

 と、問い返す。

 恵念はしばらくためらった後、小さな声で答えた。

「昨日の朝ですが、これまで聞いたことのない物音がしました。玉がころがるような音で、澄んだ響きが耳に残ります。それも一度きりではなく、間を置いて二度、三度……」

 

 音をたよりに近づき、淵近くの水面に目をこらす。 

 日の出前の薄明かりに浮かびあがって見えたのは、うなだれた蓮の蕾だった。辺りの花がとうに咲き終わったなか、後れたことを悔やむように、さびしげに揺れている。

(この蕾が音をたてたのだろうか)

 蕾の周りには、すでに実をつけた蓮が立ち並んでいた。

 蓮は花びらが散り落ちた後、蜂の巣のように穴があいた花の根元が残り、次第に大きくなっていく。ひとつひとつの穴の中で蓮の実は育つが、それはまるで、たくさんの目がついた小さな顔のようにも見える。

 水面から細長くのびた茎をたわませ、目玉だらけの面を蕾に向けて取り囲む有り様は、少々気味が悪い。

(蕾のことを見張っているみたいだ……)

 息をのんで見つめるうち、泡がはじけるような音が鳴って、蓮の実がひとつこぼれ出た。葉の上にころがり落ち、朝露に当たって止まってからも、玲瓏とした余韻が残る。

 先程から聞こえていたのは、この音だったのだ。

 しばらく待ってみたが、それきりだった。

 

「あの時は、なにやら恐ろしくなって逃げるように離れましたが、ずっと心にかかり、今朝方また見に参りましたところ、なんと、しおれかけた蕾が見事に咲いていたのです」

 感に堪えぬ面持ちで語ると、もの問いたげに、寸一を見る。

「それはよかった。蓮というものは、それぞれが別々に花を咲かせているように見えても、水底の泥の中では、一つにつながっていると聞く。先達の蓮たちは、実を投げ落として音を鳴らし、花咲かぬ蕾を励ましたか、あるいは、喝を入れて目覚めさせたのかもしれぬな」

 

 寸一の言葉に、恵念は神妙な顔つきでうなずき、

「私も目が覚める思いです。仏門に入ったというのに、ふらふらと心定まらずにおりましたが、ここより先は、身を尽くして精進いたします」

  と言って、深く頭を垂れた。

 

   △ ▲ △ ▲ △

 

 「瑞樹さんは、蓮の実を見たことがありますか?」

「さあ、蓮池に行ったことはあるけれど、花や葉しか思い出せない……」

 するとハヤさんは、スマートフォンを取り出し、その場で検索した画像を見せてくれた。

  

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 「あら、これはずいぶん独特な見た目ね。恵念さんが気味悪く思ったのもわかるわ。でも、だからこそ、強く印象を受けたのね。めったに聞けない蓮の音(ね)を聞いたわけだから、ひょっとして、かなりの名僧になったんじゃない?」

 と言うと、ハヤさんは目を細めて笑った。

「聞いたところでは、立派な和尚さんになったそうですよ。修行も熱心にしたのでしょうが、蓮の手入れや研究にも熱を入れ、毎年、蓮の花の観賞会を開きました。集まった人たちに、小僧のとき耳にした蓮の音の体験談を、面白おかしく語って聞かせる法話が大人気だったとか」

 

 どうやら恵念さんは、名僧というより、名物和尚になったようだ。

 

 

舌の定位置

 

静坐瞑想をしていると、異常に眠くなることがあります。

瞑想時間が終わったとたん、眠気も消えるので、睡眠不足のせいだけではない感じです。

目を閉じて静かに呼吸している状態なので、眠くなるのは当然かもしれませんが、ただただ睡魔と闘って時間を過ごすのも不毛な気がして、この頃では、ヨーガ瞑想の方に比重を置き、静坐瞑想は短めに調整しています。

 

眠くなるのは、やっぱり集中できていないから?

と思っていたら、ちょうど今、読んでいる本のなかに答えが見つかりました。

 

 

 不思議なことに、何かわだかまりが残っている人は、坐るサティをやると、すぐ眠くなります。この傾向は、驚くほど共通しています。

「集中力が弱いから」と本人は考えます。しかし、もっと本質的な理由は「理解したくない」のです。過去がある。誰かを思っている。わだかまりがある。その状態を見るのがしんどい。相手を否定したくない。いや悪いのは、自分かもしれない──いろんな思いが湧いてきます。

 そうした混乱を回避しようとして、心が「眠りなさい」と指令を出すのです。

 (「サティ」は古代インドの言葉。マインドフルネスや気づきとも呼ばれています)

 

ここでいう「わだかまりが残っている人」というのは、

過去や誰かのことを吹っ切れていない(心の片隅で考え続けている)人は、同じ精神状態に留まっているので「執着が強い」人。

 

眠気の原因は「執着」……。確かに、わだかまりやすいほうなので、納得しました。

 

 

さて、瞑想していると、それまで気にしなかったことが気になりだしたりします。

いろいろありますが、最近では「舌の定位置」。

調べてみたら、実はとても大切なことでした。

 舌は上あごにつける。

これは、瞑想中だけではなく、普段から心がけておいたほうがいいチェックポイントだと、初めて知りました。

 

リラックスして口を閉じているとき、正しい舌の位置とは、

①舌が上あごの天井に吸いつくように触れていて
②舌先は上の前歯の根元の少し後ろにあるふくらみに当たっている

という状態です。

もし、舌の先が、前歯の裏側に触れている・上下の歯と歯の間に挟まっている・どこにも触れていない、という場合、それは「低位舌(ていいぜつ)」といって、口呼吸の習慣化や睡眠時無呼吸症候群などにつながることもあります。

 

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「低位舌」

 

舌の筋力が弱って、定位置から「落ちている」状態です。 

セルフチェックしてみると、私も「低位舌」でした。これからは、舌の位置を意識して、日々「筋トレ」したいと思います。

 

 

げんこ-じてん【現古辞典】

 

「現古辞典」は、現代語から古語を引く辞典です。 

趣味で書いている掌編に「江戸から明治にかけて、行者として生きた人物の昔語り」という設定の話があるのですが、江戸文学の素養もないため、言葉の使い方でいちいち悩みます。なんとなくでも、その時代っぽい単語や言い回しにしたいと思うからです。

 

最近、どうしたものかと考えあぐねているのが「花托(かたく)」という言葉。

goo国語辞典によれば、

花柄 (かへい) の先端で、花びら・雄しべ・雌しべ・萼 (がく) などがつく部分。
花床。

現代でも一般的に使われる単語ではありませんが、江戸時代の人が語るとしたら、どのような言い方で表現するでしょうか。難しいです。 

いつもやっているように、

“花托 語源”
“花托 古文”
“花托 類語”

などと検索してみましたが、なかなかこれという答えが見つかりません。

ふと、現代語から古語を引ける辞典があればいいのに……と思ったら、ありました。

 

いまのことばと古語のつながりを知るための「読む辞典」。上代から近世までの多様な出典から豊富な用例を収録する。数詞、鳴き声、自然現象、病気の和語、擬音語、擬態語から、指示詞、代名詞、敬語動詞まで。現代語の文章に古語が入ると、新鮮なニュアンスが生まれてくる。俳句や短歌をつくる人、日本語を楽しみ、使いこなしたい人のために。   

 

『現古辞典 いまのことばから古語を知る』(古橋 信孝、鈴木 泰、石井 久雄 著 2018年5月 河出文庫)は、 文庫本サイズで434頁、見出し語は565語、

「項目数の規模を小さくして、事例を必ず挙げた」

という、まさに「読む辞典」です。まずは、楽しく興味深く通読しました。

 

たとえば「愛する」の古語は、次のような感じです。

あいする【愛する】

①おもふ(思ふ)②こふ(恋ふ)③けさうす(懸想す)➃めづ(愛づ)⑤あはれぶ・かなしぶ ⑥ほる(惚る)⑦たいせつ(大切)におもふ ⑧すく(好く)

すべての古語に、その言葉を実際に使った例文が記載されています。出典は有名な物語、日記、和歌集の他に、

ほる「月夜の鴉は惚れて鳴く、我も鴉かそなたに惚れて鳴く」(隆達小歌)

というように、小歌(民間で流行した歌謡)などからも採用されています。粋ですね。

さらに【補】(補説)として、

【補】「思ふ」「恋ふ」は、目の前にいない人に会えずに嘆くという感情的意味合いが濃い。

と解説されています。切ないですね。

 

あきらめる【諦める】

①おもひたゆ(思ひ絶ゆ)②おもいはつ(思い果つ)③おもひきる(思ひ切る)➃おもいすつ(思ひ捨つ)⑤おもひとどむ(思ひ止む)⑥おもひはなつ(思ひ放つ)

 「思い」絶えて、果てて、切って、捨てて、止めて、放つ。今も昔も「あきらめる」とは、簡単なことではないようです。

 

外来語も載っています。 

ハイキング

①せうえう(逍遥)②野遊び ③ゆさん(遊山)➃のゆさん(野遊山)⑤野がけ 

 

俗語、造語もあります。

イケメン

①びなん(美男)②いろをとこ(色男)③かつらをとこ(桂男)⑤なりひら(業平)

【補】「かつらをとこ」は、月の世界に住む男。 

「なりひら」は、『伊勢物語』の主人公、在原業平にちなんでいますが、

びじん【美人】

①くはしめ(細し女・美し女)②うるはしきをとめ ③きよげなる(清げなる)➃みめよし(見目好し・眉目佳し)⑦けいせい(傾城)⑫こまち(小町) 

 「こまち」は平安時代の女流歌人小野小町

「なりひら」「こまち」が共に「六歌仙」なのも面白いです。

 

古語の収録以外も充実しています。

《鳴き声》

きゃんきゃん(犬の鳴き声): けいけい
けんけん(雉、鹿の鳴き声): けいけい

犬と、雉や鹿の鳴き声は似ているのでしょうか。

 

《擬音語》

 げーげー : えふえふ(大きなる骨、喉に立てて、えふえふといひける程に/宇治拾遺物語

《擬態語》

ぶよぶよ : ゆぶゆぶ(身ゆぶゆぶと腫れたる者/今昔物語集) 

「えふえふ」「ゆぶゆぶ」、なんともいえず実感が伝わってくる表現です。

 

 

──ところで、「花托」は載っていませんでした。

これはもう、当然といえば当然で、仕方ないこと(ぜひもなきこと【是非も無き事】)だと思います。 

 

 

 

初・エアコンクリーニング

 

2~3年前から、夏にも花粉症のような症状が出始めました。スギやヒノキは春ですが、夏から秋にかけても花粉が飛散する植物があるようです。

1年のうち半分近く、アレルギー性鼻炎薬が手放せなくなりました。

けれど、ひょっとしたら、「夏の花粉症」の原因はエアコンかもしれないと思い、今年は暑くなる前に、ハウスクリーニングの会社にエアコンのお掃除をお願いしました。

一般的な壁掛けタイプのルームエアコンの場合、クリーニング料金の相場は8,000円から15,000円ということです。ネットの口コミを見て選んだ会社が、タイミング良く2,000円引きキャンペーン期間中だったので、さっそく公式サイトから申し込みました。

 

翌日には担当店舗のかたから電話があり、エアコンが「お掃除機能付き」かどうか、駐車できる場所があるかどうか、取り外した部品をベランダか浴室で洗浄するけれど大丈夫かどうかなどの確認後、料金の提示があって、希望日時通りに予約することができました。

ちなみに、「お掃除機能付き」エアコンのクリーニング料金は割高になります。また、駐車スペースがない場合、コインパーキング代などが加算されます。

 

当日、時間通りにいらっしゃったお掃除のプロは、とても感じのいいかたで安心しました。まずは、名刺をいただいてご挨拶、そして作業開始です。

①脚立、ポリタンク、高圧洗浄機、その他清掃道具一式を運び入れます。


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②エアコンのカバーやフィルター、各種部品を取り外して、浴室へ運びます。

 フィルターだけは掃除機でホコリを吸い取っていたのですが、アルミフィンは……。

 

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③養生してから、高圧洗浄機でクリーニング開始。けっこう大きな音がしました。

 

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④取り外した部品も、浴室できれいに洗浄。

 

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⑤そして、エアコンクリーニングのハイライト(笑)。

 まっ黒に汚れた水を見せてもらいます。

 

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おかげさまで、エアコンはぴかぴかになりました!

影技術不足のため、ちょっとわかりにくいのが残念です。

 

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きれいになりました~゜

 

 

作業時間は1時間40~50分、丁寧で無駄のないプロフェッショナルなお仕事ぶりに、頭が下がりました。

おかげさまで、この夏は快適に過ごせます。

願わくば、「夏の花粉症」も発症しませんように。