かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

紫色を好きになった理由

 

紫色が好きです。

黄緑も好きで、紫とは同率1位くらいでしょうか。

 

偶然なのか必然なのか、私が読者登録をさせていただいている方たちのうち、紫色好きを表明されているのは、ひとりやふたりではありません。

 Emily (id:Emily-Ryu)さん
 のぞみュー (id:nozomyu)さん
 雷理 (id:hentekomura)さん

『3人』いらっしゃいます。(無断でカウントごめんなさい……)

 

好きなものは、いつの間にか好きになっていたということが多いですが、紫色好きになった事の始まりは、半世紀以上前のエピソード記憶とはいえ、はっきりと覚えています。

 

少し前置きが長くなりますが──。

私は近所の保育園に入り、園庭でアヒルにつつかれたりしながらも、楽しく通っていました。

ところが、その時代にも保育園不足問題があったようで、小学校入学は1年以上先だったのですが、「母親が外で仕事をしていないから」ということで退園になりました。

しかし、捨てる神あれば拾う神あり。

入学を予定している小学校に新しく幼稚園が併設されることになり、今なら定員に余裕があるのでいかがですかと、園長先生が母に声をかけてくださったのです。

通りがかりに、洗濯物を干す母の足元で遊んでいる私(幼児)を見かけて、というのがきっかけでした。

 

幸運にも入園できた新しい幼稚園では、担任のT先生がとてもきれいで優しくて、憧れの的でした。

季節は流れ、あるとき幼稚園の教室でヒヤシンスを水栽培することになりました。園児全員に球根と水栽培用のポットが配られます。

   f:id:toikimi:20180723103347p:plain

 男の子はブルー、女の子はピンクのヒヤシンスポット。

ところが、多様性を目指したのか、それとも単に数が足りなかったのか、紫色とグリーンのポットも少しだけ混ざっていました。

経緯は覚えていませんが、その紫のポットが私のところにまわってきたのです。

 

(ほかの女の子はみんなピンクのポットもらったのに、どうしてtoikimiだけ……?)

まさに「がーん」とか「ズ~ン」という心境でした。

      f:id:toikimi:20180723114055p:plain

そのときです。

T先生がそばに来て、私と目線を合わせ、

「toikimiちゃん、むらさきはおしゃれな色なのよ」

と、おっしゃったのは──。

 

それ以来、大好きなT先生が「おしゃれな色」だと讃えた紫が、私の大好きな色になりました。

 

 

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