かきがら掌編帖

数分で読み切れる和風ファンタジー*と、読書・心理・生活雑記のブログです。

大人の水疱瘡は皮膚科

 

身内のKが、水疱瘡に罹りました。

仕事帰り体がだるくてしんどかったので、帰宅後に体温を測ったところ38度あり、てっきり風邪をひいたと思ったそうです。

腕にあせものような赤いぽつぽつが出ていたけれど、かゆみもないので気にとめていませんでした。ちょうど土・日で会社は休み、安静に過ごすことにしました。

丸1日が経ち、熱はあいかわらず高いままで、発疹が増えて体じゅうに広がり、水疱状になってきました。

しかも痛い。

口の中にも発疹が出て、痛くてものを食べることができず、ただ事ではないと覚ったのです。

 

水疱瘡ではないか」と見当をつけ、月曜日を待って近所の病院に電話で問い合わせました。

皮膚科、内科、どちらに行けばいいのか(答えは皮膚科)

電話を受けたのは看護師さんのようですが、Kの話を聞き、

①総合受付には寄らず、まっすぐ隔離診療室のあるフロアに来ること

②誰か付き添いの人を連れてくること

を指示されました。

 

水疱瘡はたいへん感染力が強く、感染経路も空気感染、飛まつ感染、接触感染とあり、マスクをしていても充分ではありません。

受付や会計など、人が多く集まる場所を避けるためにも、付き添いは必須なわけです。

大人の水疱瘡は重症化しやすく、合併症で脳炎や肺炎を起こし、入院することもあるそうです。

 

隔離診療室で採血と診察を済ませ、暫定診断で抗ウイルス薬が処方されます。

確定診断は3日後になるとのこと。

薬は他にも、解熱剤と皮膚感染症用の軟膏が処方されました。

 

私は姉からのメールで事態を知りました。

「私たち水疱瘡やったっけ?」と尋ねると、

「覚えていない」との返信。

はしかとおたふく風邪は記憶にあるけれど、水疱瘡はあいまいです。

結局、予防接種を受けてからお見舞いに行くことにしました。

 

水疱瘡(水痘)ワクチンの予防接種は内科で受けられます。

インフルエンザなどと同じで、体温を測って熱がないことを確かめ、予診票に必要事項を書き込み、医師の問診を受けてから注射してもらいました。

ちなみにお値段は6,480円でした。

 

いろいろ支援物資を持って、お見舞いに行きました。

この時点で、発症してから丸1週間です。

Kと顔を合わせると、発疹は水疱から赤黒いカサブタになっていて、見えているところすべて、大小ふぞろいな「ドット柄」でした。

このまま外へ出たら、通報されそうなレベルの見た目です。

 

聞けば、熱は下がって食欲も戻り、全体的には快方に向かっているものの、発疹の痛みなどの不快な症状はまだ残っているとのこと。

医師からは、水疱がすべてカサブタになったら通勤してよいと聞いているので、連休明けの火曜日には出社するつもりだと、Kは 言いました。

ドット柄の痕は、マスクや眼鏡、包帯、サポーターなどで隠して対応するそうです。

仕事が忙しいさなか、これ以上休むわけにはいかないらしいのです。

 

血液検査のくわしい結果によると、少ないながらも抗体があり、どうやら今回が初の感染ではないらしい。

1回目が軽く済んだ場合、抗体が少なく免疫がつかないことがあるため、再度水疱瘡になる可能性があるそうです。

このところKは激務が続いており、そのため抵抗力も落ちて、2度目の感染をしてしまったのでしょう。

 

「すまじきものは宮仕え」というけれど、Kが無事、全快することを願ってやみません。